Vol.3  選択肢が多すぎて選べない、という失敗例

今日のポイント

●多くのお客様は、ラクに、早く、選びたい
●だから、お客様がラクに選べるように、厳選された商品構成・メニューを提案すべき

多すぎて選べない...

先週、当社のロゴが印刷されたクリアファイルを作ろうと思い立ち、「クリアファイルの印刷」を得意とする企業をインターネットで検索しました。WEBサイトの印象が良かったA社を選んでWebで問い合わせをしたところ、数日後、当社に「サンプル在中」と書かれた分厚い封筒が送られてきました。

 

封筒を開けてみると、様々な色のクリアファイルが20枚、印刷の色を選ぶための「印字サンプル」が40種類弱。申込書等はなし。どうやら私は、ファイルの種類と印字の種類を選んで、再度こちらからA社に電話やメールで連絡をしなければならないようでした。正直なところ...

 

「めんどくさっ!」

 

私はサンプルをろくに見もせずに、その会社には発注しないことにしました。色を選ぶのも、またそこに連絡をし直すのも面倒だったからです。

 

 ...ええ、A社が親切心でサンプルを送ってくれていることはわかっています。でも、これは、「選択肢を多く与えすぎて、お客様の購買意欲を下げてしまう」一例です。こういう事象は、実はよく起こります。

他の「選択肢が多すぎ」の失敗例

 例えば、畳屋さんが、「畳替えをしたい」というお客様の自宅を訪問し、10種類の畳表(たたみおもて)、30種類以上の畳縁(たたみふち)のサンプルを見せて、お客様を悩ませてしまう例。

 

 あるいは、マッサージサロンでお客様にマッサージオイルを選んでいただくときに、9本のアロマオイルのボトルを見せて、お客様はすべての香りを嗅いでどれかを選ばなくてはいけない流れになっている例。

 

 上のどの事例でも、お客様はその選択肢を前にして「モヤモヤ」を感じます。その「モヤモヤ」というのは、「よくわからない」「面倒だ」という感覚です。この感覚は、せっかく「買いたい!」と思ってくださっているお客様の気持ちに水を差すものなのです。ですから私たちは、お客様に選択肢を提示するとき、とても慎重にならなければいけません。

ちょうどいい選択肢は3~5

 適切な選択肢は、お客様が要所要所で3~5つの選択肢の中から選べる状態です。間違っても、一度に7つ以上の選択肢を与えないこと。人間にとって、7つ以上のものから一つを選ぶというのは、かなり難しくなってしまうからです。あらかじめ皆さんの方で「売れ筋」や「厳選商品・メニュー」を絞り込んでから、お客様に提示しましょう。

選択肢が多い場合には分類する

 どうしても絞り込めない場合には、たくさんの商品・メニューを分類して、お客様が最終的に3~5つの中から選べるようにしましょう。

 

 例えば、事例で挙げた30種類の畳縁(畳を縁取っている布のようなもの)だったら、お客様は次のような分類をしていけば3種類の中から選ぶことができます。

 

例)畳縁30種類の分類方法

お客様は、早く買い物を終わらせたい

 なぜ私たちは、多くの選択肢をお客様に出しすぎる、という間違いをしてしまうのでしょう?それは「多くの商品・サービスをお客様に見せること=親切、だと勘違いしている」から。

 

「ものを買う」「サービスを買う」とき、実は、人は「楽しみ」よりも「義務」「必要性」を動機としていることが多いのです。つまり、多くの場合、人は「必要だから仕方なく買い物をしている」のですね。皆さんが想像する以上に、お客様はその買い物をできるだけ早く終わらせたい、と思っているわけです。

 

ですから私たちは、お客様が「すぐわかって」「すぐに決定できるよう」、商品・サービスを見せることが重要です。選択肢を適切な数に絞ってあげることは、お客様に便利さ・分かりやすさを提供することを意味するのです。

まとめ

多くのお客様は、ラクに、早く、選びたいのです。だから、お客様がラクに選べるように、厳選された商品構成・メニュー表・売場の展示や陳列を整えましょう。

そうすれば、あなたの会社の売上はもっと、もっと増えていきます。


 

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