Vol.4 売上を伸ばすには「売り方”以外”」に注力せよ!

本日のポイント

◎売上は「売り方」よりも「売り方以外」の要因を変える方が、効果はパワフルです。

 

◎資金力の乏しい中小企業は、「ターゲット顧客」「商品・メニュー構成」の2つに知恵を絞って成長していきましょう!

「どうしたら、うちの売上をもっと増やせるんだろう?」

私のところにくるご相談のほとんどが、ざっくりと言えば

 

どうしたらうちの売上をもっと増やせるんでしょうか?

 

というものです。一生懸命に仕事をしているけれど、売上が伸び悩んでいる人はとても多いのですね。

 

それに対する私の答えは、ここ数年ほぼ同じで

 

「売上の伸ばし方は色々ありますけど、まず最初に考えるべきことは、営業・接客・ホームページとかではないんですよ。」

 

...というもの。

あなたは「売り方」ばかり見ている

プロとして胸を張って言いますが、がんばっても売上が伸びないのは、多くの人が、

 

「売り方」ばかりを見ているから

 

です。

 

どこに営業に行けばうちの商品がもっと売れるかな? 何をしたらもっと多くのお客さんが来てくれるのかな? うちの社員たちに接客の研修を受けさせて、「おもてなし力」を上げたほうがいいんじゃないか? 10年前に作ったホームページを、そろそろリニュアルすべきかな? 最近はFacebookとかTwitterもいいらしいな...

 

...あなたがそんなことを重要だと考えているとしたら、それは、まさに「売り方」ばかりを見ている、ということです。

 

もちろん、「売り方」は大事です。営業も「おもてなし」もホームページを作ることも、Facebookを利用することも、とても重要です。それでも、「売上を上げる」対策としては「末端の一部分」でしかありません。

 

本当は「売り方」より「売り方以外」の方が大事です。

 

でも、残念ながら、たぶん今まで誰もそのことをあなたに教えてくれませんでした。あなたの友人も、先輩も、税理士さんも、銀行の人も、ホームページやチラシの制作会社も...それぞれ方は、それぞれの得意分野からしか、あなたにアドバイスをくれませんから。(私? 私はマーケティング戦略と財務会計が得意です。)

 

このコラムを読んでいるあなたは、とてもラッキーです。

成功した店舗経営者や大企業のチェーン店なら常識的に知っている「売上UPの条件」を、ここで理解しておきましょう。これから先、あなたの会社の売上を力強く伸ばしていくことができるように。

売上UPの要素

「売上を伸ばす要素」は、下のようなピラミッドの形になっていると考えてください。

ピラミッドの下に行けば行くほど、売上へのインパクトは「大」です。

 

頂点の「①売り方」から「⑤ターゲット客層」まで、5つの要素があります。

「売り方より重要なこと」、とは何か

では、ピラミッドの各要素を上から順にカンタンに見ていきましょう。

 

①「売り方」は、広告宣伝(チラシ、ホームページ)、接客、店舗内装など、あなたもよく考えているところです。

 

②「商品・サービス構成」は、「あなたがターゲットにしているお客様」が「買いたい!」「ほしい!」と思うような商品・サービスをきちんと準備しておくことです。せっかくお店に来たのに買わずに帰ったり、一度きたお客様が二度と来なかったりするのは、多くの場合、そのお客様に合った商品構成・メニュー構成ができていないためです。ここを見直すだけでも、売上はある程度上げることができます。

 

「③売るカタチ」は、「より多くのお客様に」「繰り返し」買っていただくために、あらかじめ作っておく販売スタイルのことです。

 

店舗型なのか、無店舗型(インターネット販売方式、通信販売方式)なのか。お客様が店に来る来店型なのか、こちらがお客様のところに行く訪問型なのか。セルフサービス型なのか、接客サービス重視型なのか。色々な選択肢があります。これは、固定費(人件費や家賃など)に大きく影響してくる部分です。

 

お金がかからないことなら、お客様がより便利に買える販売スタイル、会社にとってより負担が少ないスタイルを模索することは、挑戦する価値があります。

 

「④立地/商圏」について。 

 

実は、あなたの商品・サービスを買「客数」は、あなたが“どこで”“何を売っているか”である程度決まっています。飲食なら9割、小売なら8割、飲食以外の来店型サービス業(クリーニングやクリニックなどですね)なら7割が、立地で決まると言われています。それほど重要な要素です。

 

住宅街の八百屋さんがいくらチラシをまいても売上を上げることができないのは、住宅街に立地している時点で潜在客数が「その店に徒歩10分で行ける住民、かつ八百屋さんで野菜を買う人たち(おそらく高齢者)」に限られるからです。(隣町からわざわざ八百屋さんに野菜を買いに来る若い人はめったにいません)。

 

また、フレンチレストランが3万円のコース料理を売ろうとしたら、銀座のような一等地でないと集客は難しいでしょう。なぜなら、そんな高い料理を食べる人は500人に1人とか1000人に1人と、極めて少ないので、より多くの人が集まる場所が必要、という原理が働くからです。

 

いま、あなたの店舗や拠点を「あなたが必要な客数を十分集めることができ、かつ競合が少ない立地」に移転することができれば、あなたの事業の売上はイッキに上がります。でも、もちろん、それには今のお店・拠点を引き払う費用や、新たな拠点に払うための内装や賃料等、相当なお金がかかります。

 

「⑤ターゲット客層」について。上のような、品ぞろえやサービス構成、売り方等を、効果的に整えていくためには、まず「ある目的を持った人たち」をあなたの「ターゲット」として決めることが必要です。そして、売上を伸ばすためには、そのターゲット(あなたの潜在的な顧客)が、十分な数、存在していることが重要です。大事なので、もう一度言いましょう。

 

<そのターゲット(あなたの潜在的な顧客)が、十分な数、存在していることが重要です。>

 

あなたのご商売では、どんなお客様をターゲットにしているのでしょうか?(あるいは、どんなお客様が多いですか?)多くのケースで努力しても売り上げが伸びないのは、「その場所で、その客層に対して、その商品・サービスを売ること」が、もう限界に来ているからです。

 

「④立地/商圏」でみた通り、立地を変えることは難しい。

 

だったら、違うお客様を狙うことで、もっと売上が伸ばせると考えられませんか?

 

あなたが売上を本気で伸ばしていきたいなら、最もお金がかからずに効果を上げる方法は、まず、この「ターゲット」を見直すことなのです。

「ターゲット客層」と「商品・サービス構成」の見直しで成功した例

他の中小企業と同じように、あなたにも数百万とか数千万の投資は難しいでしょう。(でも、いつかそんな投資ができるようになってください!)

 

いま、まずはターゲット客層の再決定をしましょう。あなたにとって、もっと有利な客層、もっと買ってくれる客層、を探すのです。

 

ターゲットを決めたら、そのターゲット客層に合わせた商品・サービス構成を組み立てましょう。そして、最後の仕上げが「売り方(接客、営業、ホームページなど)」です。

 

今日の最後に、「ターゲット客層」と「商品構成・サービス構成」を変えた、3つの成功例をご紹介しましょう。


---●和菓子製造・小売業A社の場合●---

 

例えば、都内のある和菓子屋さんは、ターゲットとする客層を「年配者」から「若い人」に変えました。同時に、商品を「伝統的な和菓子」から「若い女性に”カワイイ!”と言われるデザインの和菓子」に変えることで、人目を引き、店舗を増やし、売上を倍々に伸ばしています。

 

---●畳小売・施工業N社の場合●---

 

また、都内のある畳屋さんは、ターゲット客層を従来の「工務店」から「個人宅」に変え、商品を「畳」から「襖・障子・網戸・白アリ防止処理サービス...」と広げることで売上を伸ばしています。

 

---●出版業G社の場合●---

 

都内のある出版社は、それまで15年間個人向けの雑誌を主体とした事業構成でしたが、客層を企業や自治体に変え、商品を「雑誌・書籍出版」から「イベント事業」に変更することで、売上を挽回しています。

まとめ

あなたは「ターゲット客層」と「商品構成・サービス構成」を変えることで、最もパワフルに売上を伸ばすことができます。

 

どんな客層がよいか、どんな品揃え・サービス構成がよいか、迷うことがあれば、ぜひ私に、あなたの持っている案を聞かせてください。一緒にベストな戦略を考えることができます。


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