Vol.7 間違った「ニッチ戦略」では勝てない理由

先日、ある方から「モトさんは“ニッチ戦略”についてどう考えますか?モトさんはニッチ戦略との逆のことをいつも言われてるようですが...」と聞かれました。

 

「ニッチ戦略」というのは、従来の市場が厳しくなってきたときに、ライバルがいないスキマ市場を見つけて、そこで競合に邪魔されることなくビジネスをする、という戦略です。

 

私がいつも「より多くの人に対して、より日常的なものを提供するのが戦略の基本」とお伝えするので、その方には私が「ニッチ戦略」と対立することを主張しているように聞こえたのでしょう。

「間違ったニッチ」が多すぎる...

私は、“本来の意味での”「ニッチ戦略」には賛成なのです。

 

“本来の意味での”と、わざわざ言うのは、実際に経営者の中で話題にされる“ニッチ戦略”が、間違った使われ方をしているからです。“ニッチ戦略”という言葉は誤解されやすいため、私は使わないように気をつけているのです。

 

たくさんの失敗例というのは。。。

①買う人がいない“ニッチ“

よくあるのは、単に「他社が作っていないもの」を狙った「ニッチ」です。つまり、他にない商品を作ることを重要視して、顧客の開拓をあとから考えるのですね。

 

モノづくりの大好きな製造業の社長(あるいは社長に命じられた従業員)が、何か思い付きで作ってみたものの、誰が使うのか、誰が買うのか、全く見えてないにもかかわらず、「ニッチだから売れるかもしれない」と勘違いしているケースがコレです。

②潜在客に手が届かない”ニッチ”

また、ある種のお客様を狙った商品を作ったものの、実際にそれを必要とするお客様にその商品を売ろうとすると、どこで広告していいか分からない(または売るために時間・費用がかかる)、どこに営業をかけていくか分からない、という事態が発生します。

 

「◎◎な人向けの##」という商品を作ったとして、それを買う人が1万人に1人とか、10万人に1人というほど購入の確率が低ければ、その商品は営業や広告宣伝に莫大なお金がかかる商品であり、儲からない商品になるわけです。

 

このタイプも「ニッチだから競争なく戦える」と思っていることがありますが、、、実際は、「その他にはない商品の売上を作れる」という面では勝つものの、広告宣伝費や営業のための人件費で利益が出ず、結局「勝った」とは言えない状態に陥ります。

③市場が小さすぎる”ニッチ”

さらに、「ある種のグループの人たち」にはウケるし、広告宣伝もできるけれど、その「ある種の人たち」が少なすぎる、というのもビジネスとしては伸びません。

 

例えば、A社では〇〇というマイナーなスポーツ用のショッピングサイトを開発しようとしていましたが、そのスポーツの競技人口を調べてみると、国内に1万人しかいませんでした。

 

客単価から推計していくと、見込まれる売上の規模は年間数百万から2千万円くらい。そこからWEBサイトの運営費や人件費が引かれますので、営業利益だと、年数万円~数十万円が天井だろうと見えてきました。

 

競技人口が増えない限り、成長性が見えないビジネスと言わざるをえません、(その規模の売上・利益で満足なら、それはそれで良いのですが。)

そこに沢山の人がいないと意味がない

冒頭に申し上げた通り、「ニッチ戦略」は、今までの市場で競争が厳しい場合に、ライバルがやっていないようなフィールドで戦えば勝てる、という考え方なのです。

 

そして「より多くの人が使うもの、より日常的なものの方が有利」という前提条件は変わりません。

 

「今まで自分たちがやってきた分野とは違うけど、最近はここのフィールドにもお客さんがたくさんいるよね。ここだったらあと5年は伸びそうだね」、という分野を見つけて開拓するのが本来的な「ニッチ戦略」の意味なのです。人がやってない、というだけでなく、十分に沢山のお客さんがいないと努力する意味がありません。

 

よく分かってない人が「ニッチが良い」という勝手なイメージを持って走ると、単なる「敵はいないけど、売上もとても少ない」という状況になってしまいます。

勝てる「戦略」で品揃え・サービスメニューを作ろう

ただ単に他社がやっていない商品・サービスを扱うのではなく、まだライバルが気づいていない

 

「大きなニーズ」

 

を探しましょう。

 

ある人たちが確実に困っていて、その人が必要としているものを、「提供すべき商品・サービス」として用意しましょう。そして、その人たちに確実に広告宣伝し、販売していきましょう。

 

そうすることで、あなたは競争にさらされずに勝つことができます。

 

あなたはの戦略は、十分勝てる戦略でしょうか?

ちゃんと儲かる有利な商品構成・サービスメニューを作っているでしょうか?

独りよがりで、お客に支持されないものを作っていませんか?

 

もし不安になるようなら、いまが、あなたのビジネスを見直す時なのです。


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