Vol.19 「お客様が何を欲しいか」分からなくなった時どうするか?

先週、支援先の素敵な洋菓子店で、社長であるオーナーシェフと今後の商品構成や販促策についてお話ししていた時のこと。

 

オーナー曰く「なんだか最近、お客様が何を欲しがってるのか分からなくなってるんですよ」と。

 

自分としては一生懸命にお客様のことを考えているつもりだけど、お客様が何を欲しがってるのか分からない。

 

...実はこれはよくある話です。

 

業界経験が長すぎて「お客様がほしいもの」に対して「鼻が利かない」状態になっていたり、

製造の責任があるために製品のクオリティにばかり気が取られていたり、

忙しすぎて考える暇がなかったり、

現場から離れて資金繰りや管理に追われていたり、

ターゲット顧客が、自分と性別も違い、年も離れていたり、

 

・・・と、いろいろな理由で、社長はよく「お客様が何を欲しがっているか分からない」という状態に陥っています。

 

 

しかし、私たちの仕事は「お客様が欲しがるものを売る」ことが基本なので、それが分からないとなると、商売としては致命的です。

分からないなりに最大限の努力をする

近しい家族や友人のことさえ、良く分かってなかったりするのが私たちの実際です。他人が欲しがるものなど、まぁ、普通は分からないですよね。

 

が、「近しい家族や友人」と「お客様」は全く違います。

 

どれくらい違うかと言えば、「近しい家族や友人」と「何としても口説き落としたい素敵なあの人」くらい違います。

 

「近しい家族や友人」は、いわば慣れ親しんだ関係性。できあがった関係性。努力しなくとも、なんとかうまくやっていける関係なのです。

 

「何としても口説き落としたい素敵なあの人」、つまり「お客様」の場合はそうはいきません。関係性は非常に脆くて、こちらが努力しなければ、ライバルに奪われてしまうような状況なのです。

 

だから、「分からないなりに最大限の努力をして」なんとかこちらを振り向いてもらうこと、そして、自分を好きになってもらうことが必要なのです。

 

売れる商品構成やサービスメニューは、「お客様を分かっている」という状況から生まれるのではありません。「分からないなりに最大限の努力をする」ところから生まれます。

 

どれほど深く真剣に推測するか?

 「分からないなりに最大限の努力をする」というのは、精一杯お客様のことを想像し、理解するように努めるということです。

 

お客様がどんな暮らしをしているのか。何の目的で当店に来るのか。どこと比べているのか?

どれくらいの予算感を持っているか?うちの店で何を考えているのか。

 

なぜ買って下さるのか?なぜ買わずに帰ってしまうのか?うちで買ったものは、その後、お客様の暮らしの中でどう使われるのか?

 

10年前と今とでどう違うのか?お客様は何が不安なのか?何がハッピーなのか? 

 

お客様を観察して見えてくることもあるし、統計やニュースから見えてくることもあるし。

全く分からなければ、周りの人たちに聞いていくこともできます。

 

こうやって「お客様が何を欲しそうか」妥当な線を推測できれば、その後は、どんな商品構成やサービスメニューを出すべきかが見えてきます。結局何を売ればよいのか、最も喜ばれそうなものは何か、この季節に必要なものは何か、最近の動向に対してどんな提案をすべきか...

 

この推測の深さや真剣さ、その推測に対しての提案の親切さ・新しさが、結局のところお客様に好かれるかを決まるのですね。

TSUTAYAとニトリの創業者の場合...

そういえば、、、

 

TSUTAYA創業者の増田宗昭さんは、苦難の時に、「新聞や同業者などからの一切の情報収集をやめて、ひたすらお客様(書店経営者)と会い、話を聞き続けて、いま何をしなければいけないかを模索した」と、あるインタビューの中でおしゃっていました。

 

また、ニトリ創業者の似鳥昭雄さんは御年73歳を超えられていますが、「自分は、女性であれ男性であれ、どんな年代の方であれ、お客様がどんなものを求めているかは分かる。それだけは本当に自信がある。」と、日経新聞の”私の履歴書”の中で言っていましたね。

 

さて。

 

あなたは「お客様は何を欲しがっているのか分からない」状態になっていませんか?

 

お客様が欲しがるような商品構成やサービスメニューを、作りこむことができていますか?


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