Vol.27「1年先まで予約がいっぱいの店」になるために考えるべきこと

予約が1年待ちのお店

「モトさん、こないだ私、1年先まで予約がいっぱいのお店に行ってきたんですよ。」

 

今週、ある美容サービス業の店舗を展開する経営者の方と、サービスメニューの見直しをしていた時に、そんな話が出てきました。

 

「へー、それはおもしろそうですね。それで、どんなお店だったんですか?」

 

聞けば、都心のオフィス街の駅近くに人気の整体師さんの治療院があるそう。その整体師は肩こりや腰痛を治してくれるけれど、とにかく予約がいっぱいで、1年先まで予約が取れないとのこと。知り合いに予約の枠を譲ってもらったので「勉強がてら」行ってきた、というお話しでした。

 

「1年先まで予約がいっぱいのサロン」になりたいか?

気になるのは、その方が、何の「勉強」に行ったのか、ということです。

 

「もしかして、〇〇さんの店も、“予約1年待ち”の状態にしたいですか?」

 

と聞いてみると、

 

「ええ、まあ、そんなふうにしてみたいですね。」

 

とのこと。

 

「施術の人気店≒その人がいないと回らない店」をやって、経営者として本当にハッピーなのか、、、という根本的な疑問はさておき、、、、まぁ、「人気店になりたい!」というお気持ちは分かります。

 

だとしたら、気をつけたいのは「勉強」の観点。

 

ここでよくある「勉強」は、「どんな施術をするのか見てくる」というもの。あるいは、どんなサービスをするのか、どんな接客をするのか...という「作業」の観点で見る、というものですね。

 

でもこの観点は、多くの観点のひとつにすぎません。(しかも、たいていその神業をマネできないから勉強にならなかったりします。)

 

勉強すべき観点を間違うと、なんら学びとることができないですし、当然、人気店を生み出すこともできません。

サービスメニュー構成で「人気店になれる確率」が高まる

では、何を学ぶべきなのか?

 

答えを言う前に、ちょっと背景のロジックから。

 

<予約が取れない店>というのは、式にするとこういう状態ですね。

 

 お客さんの数が多い

 ---------- = 予約が取れない店

 施術者の数が少ない

 

つまり、分母(需要)が大きくて、分子が小さい店(供給)です。

 

カリスマの施術者1人だけで回っている場合、分母は「1」です。

 

ですので、予約が取れない店になるためには、分母を大きくすれば良いわけです。

 

どうやって?

 

例えば...整体、で考えてみましょう。

 

ひとくちに整体、といっても色々あります。

 

多くの人が悩む腰痛・肩こりをメニュー構成の核にする整体もあれば、最近は、小顔になりたいと切望する女性向けの「頭蓋骨整体」(頭蓋骨を調整することで、頭・顔を小さくしようとする施術)を「看板メニュー」にするサロン、なんていうものもありますね。

 

どちらが<予約を取れない人気店>になるために有利か、お分かりでしょうか?

 

看板メニュー「腰痛・肩こり」は「小顔」より有利

答えは、前者。つまり、「腰痛・肩こり」をメニュー構成の核にしている方です。理由は簡単。先ほどの式でいう「分母」が大きくなるから。

 

後者の「頭蓋骨整体」を看板メニューにするサロンが素晴らしい施術をして、ある女性を素晴らしく小顔にします。でも「あの先生の施術良かったよー。あなたも行ってみたら?」という口コミが発生する絶対数は「腰痛・肩こり」に比べると圧倒的に少ない。

 

なぜなら、小顔になりたい人より、腰痛・肩こりの人の方が、絶対数が多いから。

 

また、同じ腰痛・肩こり専門の整体でも、1時間5000円の店と、1時間10,000円の店でも、「人気店」になれる確率が違います。

 

さらに、その店が駅から2分の立地にあるか、20分の立地かによっても、「人気店」になる確率が違います。

 

 

学ぶべき観点は、誰に・何を・いくらで・どこで売っているのか。考えるべきことは、それをウチの店でやるとしたらどうなるか、なのです。

人気店は、「施術」より「戦略的なメニュー構成」から生まれる

「人気店」「予約が取れない店」は、そういった、いくつかの重要な戦略要素の組み合わせで、ある程度は確率が決まります。

 

当社で「BTM式商品構成・サービスメニュー刷新」のコンサルティングを行う場合には、こういった戦略面からのサービスメニューの組み立てを行っていきますが、「人気店」は、「施術のクオリティ」ではなく、「商品構成・サービスメニューの戦略」の有利さによって決まっていることを、決して見落としてはいけません。

 

漠然と「どんな施術をすれば“予約の取れない人気店”になれるか」と、「施術やサービスそのもの」について学んでも、奇跡が起こらない限り人気店になることはない、と心得ておきましょう。

 

施術から離れて、広い視点で戦略的に考えていくことが重要なのです。

 

さて。

 

あなたはいかがでしょう?

 

あなたも、“予約の取れないほど人気の店”に憧れるでしょうか?

 

だとしたら、そのための戦略を考えていますか?そのための適切な行動をとることができていますか?