Vol.37 「うちの店で何を売ったらいいですか?」という質問に対する答え

成長するために、何を売ったらいいか分からない...というお悩み

「モトさん、うちが何を売ったらいいか、2,3挙げてみてくれませんか。」

 

先日、セミナーに来られた雑貨販売の経営者の方から頂いたご質問です。

 

私たちが、もっと売れる商品構成を作ります、とか、成長できるサービスメニューを作ります、などと謳っていると、こんな質問を時々いただきます。

 

何か自社の売上を伸ばすような具体的な商品名やサービス名を即座に言ってくれることを、当社に期待なさっているわけですね。

 

ご質問に答えることはやぶさかでないのですが、いつも違和感を感じるのです...

問題は「売れる商品を考えるプロセスがないこと」

今回のご質問については、私の個人的な「勘」が働く分野だったのでいくつかの商品を即答でき、「そうですね!」と喜んでいただけたのですが、当社の本当の価値は、そういう「隠れた売れ筋商品」を自慢げに言ってみることではありません。

 

私たちの価値は、一定の情報をいただいて、経営者と話をしていけば、もっと売れるための商品構成やサービスメニューの方向性を引き出すことができる点です。

 

売れる品揃え・サービスメニューを作る「勘所」を抑え、会社の何を見て、お客様の何を見て、何を何をつなげていけば、もっと売れるフィールドを見つけていくことができるのか、そのルールや原則やプロセスを知っているわけですね。

 

逆に言うと、こういう質問をするクライアントさんの抱えている「真の問題」は、売上が伸びない、とか、売上をもっと伸ばしたいという目的に対して、

「十分な情報と時間があっても、社内で答えを出せていない」点、

つまり、

「売れる商品構成やサービスメニューを作るプロセスが社内にない」点

 

なのです。

売れなくなった、という壁をどう乗り越えるか

その企業が、人に聞いた「隠れた売れ筋商品」を店頭に並べたところで、まあ、その商品は当然売れるでしょうけれど、実際には遅かれ早かれ壁にぶち当たります。

 

「なぜか売れなくなった」という壁に。

 

「何を売ったらいいか」という発想では、これを永遠に繰り返すことになってしまうのです。

 

この手のご質問を受けるたびに「その質問自体がおかしい」という違和感がありましたが、最近分かったことはこういうことです - 私たちに「何を売ったらいいですか」と、質問をする経営者は、自社の深い問題をつかめずに、「何を売ったらいいか」という表層的に問題を解決しようとしているのではないか?

 

ご自身でこの違いに気づかないことは怖いことでもあり、もったいないことでもあります。

 

会社が、本当は素晴らしく伸びる可能性を持っているはずなのに、そのチャンスを逃している可能性があるわけですから。

「モノ」を見て戦略を決めることの限界

「何を売ったらいいか」を考える人たちは、ほぼモノを見ながら売っています。(サービス業なら、「技術や設備」を見ながら商売をしています。)モノの値段や、品質や、機能や、材料や、評判。うちで売っているモノが他社と比べてどういいか。あるいは、どう劣っているのか?世の中で何が売れているのか?

 

いや、これ自体は悪くないのですよ。プロとして当然必要な視点です。

 

しかし、売上が下がってきたときに緊急対応をしないといけない、または、横ばいの状態から大きく飛躍したい、というここぞという時に、「モノや技術を見る目」は無力です。

モノや技術だけを見ていても、「有効なアイデア」が出てきません。

「有効なアイデア」とは、自社の事業を成長させるもの、十分な利益とキャッシュをもたらすもの。

 

モノを見ている限り、何を売ったらいいかは正解として出てこない。

 

さて。

 

皆さんは「次に何を売ったらいいか」という発想にとらわれてしまっていませんか?

 

それは本当に貴社に成長と利益をもたらす考えでしょうか?


●コラムの更新をお知らせします(毎週木曜日)

本 由美子 もと ゆみこ

㈱Sente 代表取締役

代表コンサルタント

 



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