Vol.49 中小企業経営者が絶対持つべき、組織を変える「表現力」

「社内の空気が変わらない...」というお悩み

「モトさん、これまで色々なことをしたんですけど、社内の空気が変わらないのが不満なんです...」とおっしゃったのは、服飾関係の事業を展開される社長さん。

 

 独自の領域を切り拓き、さらにこれからも発展が期待できる会社を経営されている、尊敬すべき方です。

 

 が、しかし、自分が育てた組織がビジネスの荒波を超えていけるだけの強さを持っていない、という危機感がおありのよう。

 

 「社長、いま”空気”とおっしゃいましたが、どういう空気を、どんな空気に変えたいのですか?」

 

...とお聞きして、お考えを整理していくと、どうやら「ゆるーい感じの社内を、もっとスピーディーに動ける組織に変えていきたい」というようなこと。スタッフたちのモチベーションや言動のことをおっしゃっているのでしょう。

 

 この社長さんが社内でどのような会話をされているかまでは、まだ分からないのですが、少なくとも、いわば「社内の空気を変える専門家」ともいえる私たちだったら、「空気を変えたい」という言葉は使わないなぁ、と。

 

 感覚的な言葉づかいをしていては、私たちのような外部の人間は、決して成果を出せないですから。じゃあ、どうするかというと..

数字!

 「空気」というのは、分かるような、分からない言葉です。

 

 私たち経営コンサルタントは、会社で起きていることを「数字」や「因果関係」で「具体的に」説明できるように訓練されています。

 

 「分かるような、分からない言葉」は誤解を生むし、誤解は混乱を生むので、極力避けます。

 

  当社では「商品構成やサービスメニューの刷新」を軸にして売上や利益の最大化を実現する支援を行っています。企業の成長のために、商品構成やサービスメニューを軸にして、会社の戦略を作りこんでいけることが、私たちの強みです。当然、会話は「数字」「因果関係」「具体的」です。

 

 ですから「空気が変わらない」状況の背景も、数字と因果関係で理解して、解決策を考えていきます。

 

 社長が社内(社員やスタッフ)に感じる「ゆるい空気」、そして社長自身の「もどかしさ」や「いらだち」は、数字にすると恐らく次のようなものでしょう。

 

 ・売上の低下(全社的な低下、特定部門の売上の低下...)

 ・原価の上昇(材料の高騰、値上げ要請等)

 ・多すぎる在庫、売れ残りの商品

 ・生産性の悪さ(一人当たりの粗利、一人当たりの売上等)

 ・家賃(家賃の値上げ要請)

 ・成果を伴わない出張費 

 ・売上に結びつかない人件費 等

 

 「空気を変えたい」という「感覚」は、つまり、「下がった売上を確実に伸ばしていきたい」だったり「一人当たりの粗利を上げたい」だったり「成果を伴わない出張費を減らしたい」だったりするわけです。

 

 いったん数字にして、それがなぜ起こっているのか原因をつかめれば、あとは冷静にどう対応すべきか、見えやすくなります。 

社長が数字を使って具体的に会話をする

 この「数字を使ったコミュニケーション」は、社長とスタッフの間でも効果があります。

 

 例えば売上低下に対して、「頑張れ」「何とかならないか」「もうちょっとやれるんじゃないか」と、抽象的に叱咤激励しても、社員は、まず何も変わらないでしょう。

 

 でも、数字や因果関係を使って話せば、こんなふうに話すことができます。

 

 「3年前からA部門の売上が300万落ちている。どこか別の部門でこの300万を上積みできないか考えたい。幸い、〇〇関係の取引先が今200社あって、ここが深耕できるんじゃないかとわたしは考えている。世の中を見渡せば、このジャンルの企業は1万社もあるわけだから今後10年の伸び代も大きいと思う。ここをどうにか開拓していけないだろうか。この1か月で検討し、3か月後に開拓を開始して、6か月後に成果を出せないだろうか。」

 

...生産的な会話になりそうですよね。数字的に表現されているし、具体的だからです。

 

 いつも社長さんたちにお伝えするのですが、「わずかな抽象的な指示で成果を出せるスーパーマン」は、薄給の普通の中小企業にはめったに現れません。

 

 だとしたら、「空気を変える」ためにベストな前進の方法は、まず社長が数字を使って具体的に会話をすること。具体的に数字で会話し、スーパーマンではない普通のスタッフのアイデアを最大限に引き出していくことです。

数字は、人を動かす「求心力」になる

  子どもが元気なくだるそうにしていたら、お母さんもお父さんも「なんかおかしいな」と感じます。でも、お母さんは「ま、大丈夫じゃない?」と言い、お父さんは「いや、これはおかしいぞ」という意見。こんな場面では、体温計で熱を測ってこそ、力を合わせて具体的な対応ができるわけです。

 

 37度3分なら様子を見るのでよいでしょうし、40度を超えていたら病院に連れていくでしょう。誰が連れていく?いつ連れていく?と、具体策を検討できるようになりますよね。

 

 数字は誰の目にも明らかなものですから、社内外の人間をまとめる求心力になります。

 

 数字は、ぼんやりしていては理解できませんから、人の知性と理性を目覚めさせます。そして、実態や成果を計る尺度にもなります。

 

 具体的な解決策を引き出すきっかけになります。好き/嫌いとか、気が向く/向かいない、といった「感情の問題」を「事実の問題」にして、解決を早めることもできます。

 

 数字が万能だとは言いませんが、社内のコミュニケーションにおける、数字の威力を軽視してはいけません。

 

 皆さんも「社内の空気を変えたい」と思っているでしょうか?

 だとしたら、社内で感じるいらだちやモヤモヤを、数字にすることができていますか?

 どうしたいのか、どうなりたいのか、数字を使ってスタッフに表現しているでしょうか?

 

 そして、未来のために「今すべきこと」は何でしょうか?


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