Vol53 中小企業を支える「社長の右腕」に欠かせない条件とは

右腕候補をどう評価するか?

 「社長、いったい私たちはどうしたらいいんですか。早く決めてもらわないと困ります」

 

..とおっしゃっていたのは、ある生活関連の中小企業で、某部門を取りまとめる管理職の方。次の商品をどうしよう、というミーティングの中でのご発言でした。

 

この会社では最も社長に近く、右腕かとも思えるポジションにいる方で、社長の期待もそれなりに大きい。

 

が、実際のところ、その人が社長に投げかける疑問や、社長が命じたことへの強烈な反論などで、社長ご自身も戸惑われている様子。

 

こちらの会社さんのケース、傍から数日観察していたのですが、この方は「今のところ、右腕にはならないな」というのが私の結論でした。

右腕がなぜ重要か

右腕、つまり、社長を支える「ナンバー2」の存在は、会社が大きく成長できるかどうかは社長の「右腕」にかかっている、といっても過言ではないほど重要なポジション。ビジネスにおいては、あらゆる成功者が優れた右腕人材を抱えていたと私は断言できます。

 

古いところでいえば、HONDAの創業者、本田宗一郎の右腕、藤沢武夫。SONYの創業者 井深大の右腕 盛田昭夫。最近の会社でも、アップルにも、フェイスブックにも、ジャパネットタカタにも、メルカリも。

 

私の直接知っている会社でも、会社の成長の立役者として、社長と二人三脚でがんばってこられた「番頭さん」のような方々が必ずいます。

 

私たちのような経営コンサルタントも、一見すると「右腕」のようなものではあるし、そうあるべく努力はするのです。が、やはり、1年365日という長い時間を、何年も何年もかけて、社長と一緒に事業を動かす「本物の社長の右腕」が持つ圧倒的な影響力にはかないません。

 

中小企業は、事業が大きくなるにつれ、商品の開発、製造、販売、財務、人事、法務...とあらゆる業務が発生してきます。

 

会社は日常の業務で忙しい上に、取引先から大きなクレームが入り、返品が相次ぎ、原材料がじわじわと高騰し、社員が次々に辞めていき、経理担当の横領が発生し、そこで支店の横流しが発覚。まとまったお金が必要なだというのに銀行がお金を貸してくれない、そんな時に社長が入院する事態になり...など、もう何重にも、何重にもなって、あらゆる問題が発生します。

 

そんな中で、かすかに見えるチャンスに向かって、挑戦をしていかないといけない。

 

これを「社長」と「普通の社員」と「パートさん」で回していたらどうなるか?

 

すべてがグダグダになって、結局、なんとか日常をまわすことに精一杯。新しい投資も、わくわくするようなチャレンジもなく、社長はただただ忙しく、疲れていくだけ。目指していた売上10億、100億ははるかかなた...

 

ひとくちに「中小企業」とは言いますが、そのうちの9割が、実は「小規模企業」つまり、社員が5人以下の小さな会社です。社長一人の力では、会社を大きくすることが難しいのです。

 

 

しかしここで、優れた右腕がいれば、あらゆる問題に優先順位をつけながら解決し、ものごとを前に進ませます。それぞれの領域でフルに知恵を絞り、最高の効率と戦略とで実務をまわしていくことで、会社が社長の望む方向に進んでいくのです。

害になる「右腕」

このことを知っている社長は、誰かふさわしい人物を右腕にしたいと目を皿のようにして探し回ります。

 

仕事先で見つけた優秀な人を飲みに連れだしてスカウトしたり、優秀な社員に目星をつけたり、ヘッドハンティング会社に依頼を出したり。。。

 

しかし、右腕の見極めを間違うと、ただでさえ問題の多い中小企業で、新たな問題が発生することになります。

 

典型例は「反乱」です。

 

一見すると、その人物は「右腕」っぽい。つまり、実務能力は高く、部下の面倒見もいい。下からの信頼も厚い。でも、気持ちは「クラス委員」。つまり、社員たち(生徒たち)の不平不満をまとめて、社長(先生)にぶつけてくる。気づいたときには、社長に対する不平不満を部下たちに漏らしていることさえあり...こうなると、社長の悩みの種は増え続けることになります。

 

ナンバー2がナンバー1に盾突くと、会社は前進しません。

 

社長の方針に対して、

「それってやる意味があるんですか?」と、疑ってかかる

 

社長が決断できないことにに対して、

「早く決めてもらわないと、こっちの仕事が回りません」と、プレッシャーをかけ、批判的

 

肝心な時にそんな感じだと、社長がやりたい方向には全然進まないわけです。とても二人三脚はできませんね。会社も一緒に大きくしていくことはできません。

 

正しい「右腕」には、当然、高い実務遂行能力が必要です。さらに、

 

社長の方針に対しては、

「それおもしろいですね、ぜひやりましょう」と一緒に楽しむ。

または「それは素晴らしいのですが、□□は気をつけていきましょう」とサポート。

 

社長が決断できないことに対しては、

 

「●●や△△はどうですか」と、意思決定と助ける。

 

、、、そんな人物でないと、話になりません。

 

ではその人物に、どんな要件が必要か?どういう人物だったら、うちの会社を大きくしてくれるのか?

「相思相愛」の関係

社長にふさわしい「右腕」の要件を考えるには、人生のパートナーである「妻」「夫」「伴侶」をイメージしてみると分かりやすいでしょう。

 

キーワードは「相思相愛」です。

 

・自分(社長)の欠点を補ってくれる

・だから、自分(社長)にとって、絶対必要な人物だと思える相手

・しかし相手も、社長を、自分の成長・成功のために絶対必要な人物だと思っている

・お互いに、お互いのことが心から好きである

・お互いに、お互いのことを心から尊敬している

・困ったときには、お互いに助け合う

・一緒にいると仕事がおもしろくて仕方ない

・一緒にいると、仕事のアイデアが次々にわいてくる

 

先に上げた、本田宗一郎と藤沢武夫の関係も、まさにこんな関係でした。

 

本田宗一郎は技術者としては天才的に素晴らしかったし、十分儲かっていた中小企業経営者だったけれど、中小企業を大企業にできるするほどの実務能力はなかったのでした。一方、藤沢武夫の方は営業や資金調達、組織作りなどの実務能力に長けていたけれど、育て甲斐のあるビジネスアイデアには乏しかったのです。

 

お互いに40過ぎまで、本田は藤沢のような人を、藤沢は本田のような人を探し求めていたのでした。そして出会った後は、阿吽の呼吸で気持ちを寄せ合いながら、ふたりで会社を大きくしています。

 

...まさに相思相愛。

 

いったいどうやったら、そんな相手が見つかるんだろうか? と思いますよね?

 

「人生のパートナー探し」と同様に考えれば、ビジネスパートナーを見つける準備段階としては、社長自身の道を、まずしっかり歩むことが必要でしょう。

 

・自分のどんな会社にしていきたいのか、絶えず考えること

・社会や世の中をどんな風にしたいのか、語れるようになること

・目標を実現するための、戦略、道筋を明確にすること

・できるだけのチャレンジをしていくこと

・その中で、自分が得意なこと、不得意なこと、できること、できないことを明確に知ること

 

しかし、ただ待っているだけで、向こうから「右腕」が歩いてくるわけではありません。

 

でもここで、自分に何が欠けているか、何が必要なのか、鮮明に意識していれば探し続けていれば、そこに縁がやってくるはずです。(社内に既にいるかもしれない、スカウトかもしれない、仕事先でばったり出会うのかもしれない。)そして、見つけたら、必死で口説き、誠意を尽くすこと。まさに結婚と同じですね。

 

類は友を呼ぶ。

 

あなたの会社の将来を担う「鍛え上げられたパートナー」を見つけるためには、まずは、自分自身を鍛え上げていくこと。

 

さて。

 

皆さんは自分の会社を、5年後、10年後、どんなふうにしていきたいのでしょうか?

そして、社会や世の中をどんな風にしたいのでしょう?

目標達成という山頂に向かって、あなたは、どんな戦略、どんな道筋で、その険しい山道を登ろうとしているのでしょうか? 


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