第61話 経営者が知るべき「勝てる商品構成」「負ける商品構成」の違いとは

事業の根幹は...

 売上を上げたい時、多くの経営者が「売り方」をなんとかせねば、と考えます。営業手法や接客、WEBやSNS、チラシやクーポン等など。あの手この手で売上を上げようとするのです。しかし、成果は上がりません。
 なぜなら「売り方」は、事業の枝葉の部分であるから。
 事業の根幹は「商品/製品」「サービス」です。製造業なら製品そのもの、サービス業ならサービスメニューそのもの、小売業なら商品構成・品揃えそのものなのです。勝敗は、枝葉である「売り方」ではなく、その「根幹」の商品構成や商品で決まります。

負ける商品構成は「停滞」または「迷走」

 負ける店の商品構成は、停滞するか、
 野菜を売ってみたり、お菓子を売ってみたり、輸入食品を売ってみたり、高額家具を売ってみたりと、店に行くたびに売場が変わっている。あれこれれと商品を入れ替えて、試行錯誤というよりも、迷走していました。
 しかし、顧客視点で見ると、なぜこの商品をここで買う必要があるのかと、購買欲が全くわかないものばかり。ついに、彼らは打開策を見いだせず、不採算で撤退します。
 
 撤退に至る店舗には、似たような特徴があります。
 見よう見まねで作った品揃えが、その地域やその立地に適合していなかったり。
 メーカーや問屋に品ぞろえを任せていることによって、ポリシーが感じられない商品構成になっていたり。
 
 掛け声だけの「地域一番店」で、実際のところ何が一番なのか、顧客側には全く伝わっていなかったり。
 安売りをしすぎて、固定費をまかなえるだけの粗利を確保できてなかったり。
 サービス面では、「接客の親切さ」や「おもてなし」を掲げるけれど、商品やサービスそのものに魅力がなかったり。。。
  小売のプロである大手ホームセンターでさえこのような状況が起こるのです。ましてや、個人店や他業種からの小売参入は、これ以下のレベルで店舗が運営されます。国税庁の調査では開店から2年以内に70%の店が撤退するとか。それは、明らかに商品構成・サービスメニューのセオリーを理解できていないせいです。

事業を成長させる商品構成

 さて。その「ホームセンターJ」の閉店から3か月後、同じ場所に、同じ業態で別の店「ホームセンターK」が入ってきます。明暗の分かれるホームセンター業界で、「明」に属する会社です。
 
 開店後、私は新しくなったその店舗を一巡し、この店には商品構成や店舗運営を統括するプロ中のプロがいると感じました。内装はほとんど変わらないのに、あきらかにお客様を寄せる、便利でうれしくおもしろい店になっている。
 
 彼らは、まず、旧売場で需要のない部門や品種を切り捨てていました。釣り具や高額の家具の類ですね。その代わりに、「この地域で一番強い部門」を3つ作っていました。プロ向けの作業着、プロ向けの建材、家庭用のリフォームです。時代の流れで需要が拡大しているペット部門は、旧売り場に比べて面積を3倍に拡張。そして、その強さや良さが「お店の外」からでさえも一目瞭然で分かる。
 そして、商品構成をしっかりと作りこんだうえで、「売り方」も工夫されている。どこに何があるか分かりやすかったり、買いやすかったり、売場を歩くだけでわくわくしたり。同じ面積の売り場の中で、商品構成を変えるだけで、こうも店の魅力が上がるのかと、目が覚める想いをしました。
 何をどれだけ売るべきか、は、誰を狙うか、によって変わりますし、立地や競合の状況によっても変わります。「売り方」の前に、顧客をよく見て、競合や立地の特性を見て、綿密な戦略を立てることが必要なのです。数字と事実に基づいて、全体の構想をしっかり練る必要があります。

 

 そして、この店を見るにつけ、私たちがいま「商品構成や品揃えの刷新」を核にして事業を発展させるご支援をしていることを、正しく、誇らしくさえ感じるのです。

始めるのは簡単だが、儲かるのは難しい

 参入障壁が低いと言われる小売業やサービス業。
 見よう見まねで、なんとなく体裁のよいものはできてしまうのです。モノが不足していた昭和の前半なら、そんな「見よう見まね」の事業でも利益を出すことができたのです。しかし、もはや、販売者は過剰であり、消費者の目も舌も肥え、その価値感や行動は日々変化続けている。
 そんな中で安定的に儲かる事業体を維持し、しかもそれを発展させたいと望むなら、立地選定、立地調査、競合調査、商品構成、仕入れ先開拓、在庫管理、物流、販売技術、情報技術、幅広く専門的な知識が必要です。それなのに、自社の事業の改革や改善に必要な情報や知識は手に入りません。(世の中のマーケティングに関する情報は、ほぼメーカー向けですから。)
 どの世界でも勝者は勝つべくして勝つ、敗者は負けるべくして負けますが、小売やサービス業でも同様です。
 
 事業の売上・利益を構成する、ひとつひとつの要素が堅実に組立てられているか、ぜひ見直してみてください。
さて。
 
 みなさんの事業では、お客様が「あれもこれも」買いたくなるような魅力を発してるでしょうか?事業を成長させる道筋は、見えていますか?

●中小経営者限定実務セミナー開催中!

 

 お客様があれもこれも買いたくなる。また次も絶対ここで買いたくなる。それが優れた商品構成・サービスメニューの底力。

 

 今あるサービス・商品中心に【売上・利益の最大化】を実現する、BTM式商品構成・サービスメニュー刷新法。

 経営者は【現状打破】のためにどう判断し、どう行動していけばいいかを分かりやすく解説する実務セミナー。

 

「当社の転換のきっかけになりました!」と評価いただいています。詳しくはこちら→

●コラムの更新をお知らせします